木材は産地から直接購入することもできます。
材料を購入し、杢目を眺めながら、どこにどう使うか思いを馳せるのも、家を創る時の楽しさです。
 

当社ではカウンター材や、框材など銘木を一部ご用意しております。

昔からの言い伝えに、「建てる地に生えていた樹木で家を造ると良い」とありますが、こんな事ができる人はほとんどいないでしょう。せめて、同じ地域、同じ国の材料を使いたいものです。それは、出来上がる家にとってもよい事だし、世の中へもよい事に繋がっていくのです。

国内の林業の現場では、各地の森林が荒廃してしまっています。林業は息の長い循環型社会です。
立木を倒し製材し、切り出した後に、新たに苗を植えて育てます。苗は30年から60年もの間育てられ伐採・製材を繰り返します。しかしその間に何もしなくても育つわけではなく、間伐・下草刈り・枝払いなど、手を加えないと建築材料に向く良い樹木に育ちません。 30年から60年のサイクルというと、人間の労働期間寿命からすると、2世代以上へバトンを渡さなければならない、大変息の長い仕事ということです。(図1)

国内産の材木を使うということは、林業の計画的な伐採・植林をスムーズにし林業復興となるばかりでなく、社会問題となっている、スギ花粉の飛散量を減らす事へも貢献できます。
間伐などにより整えられた林は飛散量が少ない上、植え替える際に桧や広葉樹、花粉飛散量が少ない杉などに植え替えをすることにより、花粉症の問題が軽減されます。

一方海外に目を向けると、森林乱伐があり、最近でこそ植林をする事業者もいますが、ほとんどが切り逃げです。
だから安いのです。
国産材だけで国内消費量は供給できません。海外産地にもお世話になりながら、海外での植林も手伝い地球温暖化に貢献することが必要でしょう。
バランスをもって適材適所材料を使い分ける必要があります。(図2)

国産広葉樹は非常に杢目が美しいです。杢目を眺めていると心が落ち着きます。
美しい杢目を床の間廻りや玄関などに使ったり、家具を造るのも良いと思います。