理髪店から万年筆メーカーの店舗兼ショールームへのリノベーションBefore / Afterです!
外観はフロントサッシュを再利用しました。前の店舗の印象をいかに払拭するかというのは、リノベーションの際によくある問題です。今回は、西洋で生まれた万年筆が日本の職人さんの伝統技術で進化してきたという点に着目し、“和”のイメージを強調した雰囲気に仕上げました。内観はトイレの位置はそのままに、新たにアクセントウォールを設置。間接照明でまとめ落ち着いた空間を実現しました。
入口から眺めた店内の Before / After
洗面スペースの Before / After
入口周辺の Before / After
見事にキレイに生まれ変わりましたよね!でも、単に見た目をキレイになおすだけが設計事務所の仕事ではないのです。古くなった仕上げ素材を単に新たなものに変えればよい。というわけではなく、その場所で過ごす人、訪れるお客さん、扱っている商品、お店の将来など様々な観点から考え、施主様にとっての理想の空間をカタチにするのが設計者の仕事です。
今回は「本物志向」というコンセプトを設定し、万年筆という商品を扱うお店としてふさわしい空間を体現するために、仕上げの素材には“本物”を使用しました。
左官職人さんが仕上げた塗り壁。
腰壁や天井には全体の雰囲気に合わせて色みを調整したタモの突板。
アクセントウォールには大谷石。
特に、大谷石にはエボナイト素材と似た温かみや柔らかさがあり、触った時に冷たくない、優しい印象があります。お店に足を踏み入れた瞬間に商品の持つ雰囲気を印象付けられたら…
という設計者の想いが込められています。