設計者の仕事をひとことで表すと、「建物を作る際に必要な設計図面を描くこと」です。しかし、図面を描く前に、“どんな建物を作るのか?”と、その計画を立てることが一番重要な作業となるのです。

設計図面には、計画の段階によって「基本設計図」と「実施設計図」の2種類が必要となります。

まず初めに作成するのが基本設計図。これは、施主様の希望を踏まえてどんな建物にしようか?と考え、計画し、基本プランを施主様に提案・説明する際に使用する図面です。この基本設計図の内容で了承が得られれば、次の段階へと進みます。逆に言い換えると、この基本設計図の段階では、施主様が理想の姿を思い描けて納得されるまで何度でも打ち合わせやプラン変更を行います。

こうして基本設計図が完成したら、次に作成するのは実施設計図というものです。これは、基本設計図をもとに見積りや 実際に工事をする際に使用する図面です。どんな素材をどれだけ使ってどんな形を作るのかが分からないと建物が建てられませんから、非常に細かいところまで 描いていきます。

まとめると…

「どんな建物を作るのか?」と計画を立てるのが、基本設計図作成。

建物を建てるために実際に必要な図面を描くのが、実施設計図作成。

冒頭で述べたように、図面を描くことよりも計画を立てることが重要!というのは、こういうことなのです。